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大視野と広い処置スペースが一刻を争う救命救急現場をサポート

救命救急センター 助教 橋本 篤徳 先生

救命救急センター
助教
橋本 篤徳 先生

高度で最先端な救命救急医療を提供

当院は1972年の開設以来、医学教育機関として最新の医療施設と機器を備え、常に高度な医療を行うとともに、周辺の医療機関との連携を図り、阪神地区の基幹病院として重要な機能を果たしています。また、このエリアでは最も古い3次救急病院であり、阪神間7市1町(約190万人)を診療圏として30年以上の間、救急医療の核としての役割を担って来ました。昨年は約2000人の患者さんに対応しましたが、今年4月に急性総合医療センターが開設されて救命救急センターも移転し、さらに多くの患者さんに高度な救命救急医療を提供できるようになりました。この際に分散していた画像診断装置を一箇所に集め、処置の作業効率向上を図りました。現在はCTが1台、IVRが4台、手術室の外科用Cアームが5台、そしてFLEXAVISION F3(以下F3)が稼働しています。

兵庫医科大学病院

寝台の広さと使い勝手を最優先

今回移転を機にX線TVシステムを更新することになり、Cアームテーブルも候補に挙がりましたが、処置用寝台としての使い勝手を考慮した上で、アイランド型であり操作もシンプルなF3に決めました。具体的には、人手の少ない夜間帯に装置に慣れていない医師が透視の担当になった場合でも、簡単な指示によってボタンを押すだけで最低限の操作ができるということや、患者さんの頭側や足側といった様々な方向からアプローチができるといったこと、装着した自動心臓マッサージ機などが引っかからないよう患者さんの上に十分な空間が確保できること、さらに寝台が広いということが評価の対象となりました。

透視下での救急処置に活用

我々はF3をフィーディングチューブの挿入、上部内視鏡による異物除去やERCP、下部内視鏡による腸捻転の整復、胸腔・腹腔穿刺、カテーテルの挿入など様々な用途に使います。また、骨折や脱臼の整復や尿路造影など、外傷の際にも多用します。
F3は救命救急センターが優先的に使用していますが、センター内でも順番待ちをして使用することもあり、かなりの頻度で活用されています。

FLEXAVISION F3

大視野FPD搭載で一度に確認できる範囲が広がる

我々は体外式人工心肺装置(以下PCPS)のカテーテルやスワンガンツカテーテルの挿入にもF3を用いる場合があります。これらのカテーテルは横隔膜や心臓との位置関係を確認しながらセンチ単位での調整が必要になるため、透視撮影が不可欠です。従来のI.I.システムに比べ、F3では一度に確認できる範囲が広がり便利になりました。また、映像系の可動域が広い点も有用です。

処置に必要なスペースを確保

寝台周りを大勢の人間や機器が取り囲みますが、F3は装置背面も広く空いており、背面からのアプローチも容易です。また寝台が大きく十分な広さがありますので、患者さんの横にモニタを載せたりシリンジポンプを置く事もできます。
ストレッチャーに乗って来られる患者さんを移動させる際には寝台の昇降機能を使いますが、昇降範囲も十分です。

モニタが遠くてもガイドワイヤーの視認性良好

カテーテルの先が見えることが透視台の導入時の最低限の条件でしたが、F3は透視画像がシャープであり、人や物に阻まれて、モニタが数メートル離れた所にしか配置出来ない時でも、ガイドワイヤーの先端までしっかり確認できます。これは嬉しい誤算でした。
パルス透視については初期設定で使いにくさを意識したことはありませんが、少しでも被ばく量を抑えるため、パルスレートの変更についても検討していく予定です。

短時間に透視下で様々な処置を実施

重症患者の場合、透視室へ移動できるチャンスが限られてきますので、一回の透視で幾つもの処置を同時に行います。さらに人工心肺の装着などは時間との戦いになります。
心室細動の患者さんを例に挙げてみましょう。自動心臓マッサージ機が装着された状態の患者さんがストレッチャーからF3へ移乗させられました。
まず、右側の鼠径動脈と鼠径静脈にPCPSのチューブが挿入されました。ほぼ同時に頭側からは気管挿管が行われます。ここでPCPSが稼動し、患者さんの自己心拍が再開しました!カテコラミンの投与を行うための中心静脈カテーテルが左内頚静脈へ挿入されます。続けて右内頸静脈からはスワンガンツカテーテルが挿入されました。
左の鼠径動脈には速やかにカテーテル検査に移行できるようにシースが留置されました。このシースはカテーテル終了後、IABPに用いられます。この患者さんは透析患者であった為、左鼠径静脈に持続透析用のブラッドアクセスも挿入されました。
その間に鼻からは経鼻胃管の挿入が行われました。ここでカテーテル検査室の用意が整い、患者さんは再度ストレッチャーに移乗し、移動していきました。
このように時間との戦いの中で、F3は我々の強力な武器となっています。

透視下でのPCPS挿入
透視下でのPCPS挿入
PCPS・CVC・挿管チューブ経鼻胃管の位置確認
PCPS・CVC・挿管チューブ経鼻胃管の位置確認
先生の一言
大視野FPD をはじめ、必要十分な機能が備わり費用対効果の高い装置です。寝台周りがすっきりしていて大勢の人間が寝台を取り囲むことができると同時に、医師が寝台の上に載って処置できるスペースと丈夫さも兼ね備えています。
  • FLEXAVISIONは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
218ABBZX00202000 据置型デジタル式汎用X線透視診断装置 [X線テレビシステム FLEXAVISION]
据置型デジタル式汎用X線診断装置
据置型アナログ式汎用X線診断装置
  • ※本医療機器は複数の一般的名称に該当します。