血管撮影システム

MEDICAL NOW No.82

MEDICAL NOW No.82

Flex-APSおよび新SCORE StentViewについて

平成紫川会 小倉記念病院 放射線技師部
一ノ瀬 良二

はじめに

1980年代PCIのデバイスの主流はバルーンであったが,1990年代に入り様々なNewデバイスが登場し,冠動脈におけるIVRは飛躍的進歩を遂げることとなる。その中でもステント(BMS)の登場により,PCIの臨床的予後はCABGと同等となり急速に全国に普及していった。その後治療戦略としても,IVUSやFD-OCT(Frequency Domain-Optical Coherence Tomography)など術前・術後の血管内腔評価をおこない,狭窄部位や閉塞部位のみを治療するといった方向性から,長期予後や再狭窄の減少を意識した方向へと変化していった。また中等度の病変に対してはFFR(Fractional Flow Reserve)などを用い,心筋viabilityをより考慮した治療方針へと変わっていった。デバイスの進化はその後も留まること無く,特にステントにおいてはDESの登場により再狭窄率は大幅に改善され,現在では第2世代,第3世代と更に進化を続けている。DESの性能改善にはいくつかのポイントがあるが,そのひとつにステントストラットの厚みが大きく関係している。ステントストラット厚を薄くすることにより,速やかな再内皮化によるステント被覆が促進されると考えられているが,薄くなっていく上で,当然ながら手技中の透視・撮影時におけるステント自身の視認性の低下が問題となってくる。そのためPCIの安全性を担保するためには,画質の向上及び改善が必要不可欠である。また冠動脈のみでなく,近年EVTにおいては症例数が増えていく中で,難易度の高い重症下肢虚血(Critical Limb Ischemia)も増加傾向にある。下肢領域では病変の長さやその治療範囲も広く,完全閉塞の症例なども多いため手技時間が長くなるケースもあり,当然それに伴い透視時間や撮影回数も増えることになる。こちらも様々な新しいデバイスが登場する中,被ばく低減はもちろんだがそれと共に,画質の向上,特に末梢領域では必須となっているDSAの画質改善が求められている。

参考文献

1) 門田 一繁.DES 時代の内科側からみた CABG 適応 : 多枝病変.冠疾患誌 2010; 16: 219-224
2) 横井 宏佳.薬剤溶出性ステント(DES:Drug-Eluting Stent)の現状. 人工臓器 38-1.49-53.2009
3) 安見 正幸.循環器領域の IVR における“SCORE Imaging”の最新技術. INNERVISION(32.4)28-29.2017

  • Triniasは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
224ABBZX00053000 据置型デジタル式循環器用X線透視診断装置 [血管撮影システム Trinias]