回診用システム

MEDICAL NOW No.79

MEDICAL NOW No.79

より低侵襲かつ安全なX線撮影を目指して
~フラットパネルの新生児急性期医療への効果~

青森県立中央病院 総合周産期母子医療センター 新生児科
網塚 貴介

はじめに~当院NICUの紹介

 当院は青森県の総合周産期母子医療センターとして県内で出生した新生児の診療を担っている(Fig.1)。青森県は歴史的にも乳児・新生児・周産期死亡率の高い県であり,特に出生体重1000g未満の超低出生体重児の死亡例数の多さがその主原因であった。その改善のため2004年に当院に総合周産期母子医療センターが設置され,県内で出生する超低出生体重児の集約化を進めてきた。2004年時点で9床だったNICU病床数は現在15床まで増床され,超低出生体重児の症例数は年間30例前後と県内で出生する超低出生体重児のほとんどを扱っている。また,地域周産期母子医療センターとの連携により,超低出生体重児の約6割は急性期を離脱し全身状態が落ち着いた後に地域周産期センターへ搬送する「後搬送」が定着している。
 また,人材育成面では神奈川県立こども医療センターを中心とした国内留学により治療方針を変更したところ超低出生体重児の診療成績が大幅に改善し,2013 ~ 2014年の2年間に入院した超低出生体重児58例中において,死亡例・重度の脳室内出血・在宅酸素療法例がいずれも0例(軽症の脳室内出血例は3例)と言う全国でもトップクラスの診療水準を誇るに至った。当院における超低出生体重児に対する診療水準向上の結果,これまで全国最下位クラスに低迷していた周産期死亡率の5年平均値は直近の5年間では全国で上から9位へと急激に改善している(Table 1)。
 こうした好成績の背景として,近年,当院NICUに導入されたフラットパネル(以下FPD : flat panel detector)(Fig.2) も大きな役割を果たしてきた。
本稿では新生児領域におけるFPD導入の効果に関して概説する。

青森県立中央病院NICU

Fig.1 青森県立中央病院NICU

  • MobileDaRt Evolutionは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
220ABBZX00229000 移動型デジタル式汎用X線診断装置 [回診用X線撮影装置 MobileDaRt Evolution]
移動型アナログ式汎用X線診断装置
X線平面検出器出力読取式デジタルラジオグラフ
  • ※本医療機器は複数の一般的名称に該当します。