PETシステム

MEDICAL NOW No.51

MEDICAL NOW No.51

Cover Feature 次世代PET装置開発プロジェクトについて

放射線医学総合研究所 医学物理部
村山 秀雄

はじめに

通常PET専用の装置では、511keVという高いエネルギーの消滅放射線を無駄なく検出するために、体軸を中心にした円筒表面に検出素子を密配列する。検出素子には高原子番号で高密度の無機シンチレータ結晶を用いるが、消滅放射線の同時計数は放射線の検出効率の2乗に比例するため、素子の厚みは重要で30mm程度とX線検出素子に比べてかなり厚くする必要がある。さらに、このような検出器系で感度を損なわずに解像度を高めるには、検出素子の厚みを保ちながら幅を4mm以下に狭める必要がある。しかし、立体計測を行う3Dモードでは体軸視野を広げると検出素子を斜めに見込む放射線の検出が増加し、検出素子の厚みにより解像度が劣化するという問題が起きる。PETにおいて感度と分解能を両立させるという本質的な研究開発については、この10年間停滞している状況にあるが、この状況を打ち破るのが次世代PETである。その最大の鍵となる要素技術は、検出素子の深さ方向のどこで放射線が吸収されたかを判別できるDOI(depth of interaction、深さ位置情報)検出器である。

既存のPET装置と次世代PET装置の比較

既存のPET装置と次世代PET装置の比較

次世代PETの要素技術

次世代PETの要素技術