PETシステム

MEDICAL NOW No.75

MEDICAL NOW No.75

PET マイクロドーズ臨床試験への道

大阪大学大学院医学系研究科 核医学講座 教授
畑澤 順

はじめに

新薬の開発過程では,誰かが初めに服用してみて効果があるのか,副作用はないのかを調べなければならない(first-in-human study)。動物には毒性がなくても,ヒトには重大な障害を起こすかもしれない。そこで「毒性があっても人体に影響を与えない程」微量(マイクロドーズ)の薬を投与して調べる。この場合,微量物質の測定なので超高感度・高精度の測定系が必要になる。Positron Emission Tomography(PET)やSingle Photon Emission Computed Tomography(SPECT)などの核医学画像診断機器は,薬物量としてはごく微量の放射性化合物を投与し,体内からの放射線を体外計測するので,そのような目的の測定に適している。PETやSPECT を用いる場合の問題は,放射性創薬候補化合物を医薬品優良製造規則(Good Manufacturing Practice: GMP)に準拠した施設・設備で標識合成しなければならないことである。また,創薬候補化合物を初めてヒトに投与するので,たとえマイクロドーズであっても被験者に起こりうる副作用に対して,考え得るかぎりの救急救命体制をとらなければならない。大阪大学医学部附属病院は,未来医療開発部を中心に医薬品開発を促進するための病院機能を高度化し,PET マイクロドーズ臨床試験が可能な病院設備,組織体制を構築し運用を開始した。

治験薬GMP 施設の概要

  • Eminence SOPHIAは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
21700BZZ00449000 X線CT組合せ型ポジトロンCT装置 [全身用ポジトロンCT 装置 SET-3000BCTシリーズ]