近赤外光イメージング装置

MEDICAL NOW No.59

MEDICAL NOW No.59

脳疾患例における脳機能イメージング:fNIRSとfMRIの比較

日本大学医学部脳神経外科
酒谷 薫

はじめに

近赤外分光法による脳機能イメージング(functional NIRS:fNIRS)の利点の一つは,神経活動部位の酸素代謝や血行動態のダイナミックな変化を詳細に検討できることである1), 2)。BOLDコントラスト機能的MRI(BOLD-fMRI)は,主に脱酸素化ヘモグロビン(Hb)の濃度変化を計測しているが3),fNIRSは脱酸素化Hbだけでなく酸素化Hbも計測できる1), 2), 4)。このようなfNIRSの利点は,神経活動時に脱酸素化Hb濃度が低下しない脳疾患例における脳機能イメージングで威力を発揮する。本稿では,BOLD-fMRIと比較しながら,fNIRSを用いた脳疾患例における脳機能イメージングについて述べる。

参考文献

1)酒谷薫,片山容一:NIRSトポグラフィーによる脳機能イメージング脳神経外科31: 1139-1146, 2003.

2)酒谷薫,片山容一:第3章 神経機能のマッピングとモニタリング F.functional MRI,近赤外分光法(片山容一編:脳神経外科学大系定位・機能神経外科)pp.125-130,中山書店,東京,2004.

3)Ogawa, S., Tank, D.W., Menon, R., et al : Intrinsic signal changes accompanying sensory stimulation. Functional brain mapping with magnetic resonance imaging. Proc Natl Acad Sci USA, 89 : 5951-5955, 1992.

4)酒谷薫:近赤外分光法の基礎原理Q&A 第1章 基礎原理(片山容一,酒谷薫編: 臨床医のための近赤外分光法)pp.1-9, 新興出版,東京,2002.