回診用システム

MEDICAL NOW No.71

MEDICAL NOW No.71

当院の新生児医療における MobileDaRt Evolution の使用経験

国際医療福祉大学病院 小児科赤ちゃんセンター
NICU センター長
梅崎 光

はじめに

現在の新生児医療の進歩には,赤ちゃんの体温を一定に管理するための保育器の発達や出生体重1000g 未満の児の肺にでも優しい呼吸管理できる人工呼吸器などの小さな赤ちゃんのための医療機器の発達はもちろん,早産児の呼吸不全の体表的疾患である呼吸窮迫症候群を劇的に治療する人工肺サーファクタントなどの薬剤の開発が大きく貢献していることは明らかである。早く生まれた赤ちゃんは肺や腸管が未発達のため出生直後よりの呼吸管理と経管栄養が中心の新生児医療で,NICU(新生児集中治療室)内での単純レントゲン撮影は診断及び治療方法の選択などに非常に大きな役割を担っていた。しかし,経験も積まれ,病態生理が分かってくると被ばくの事も考慮してレントゲンの撮影が減少してきた。さらに,超音波検査装置が広まるとさらに単純レントゲンの使用頻度が少なくなり,超音波などによる検査が主流になって来ている印象がある。今では超音波検査装置はNICU に必須となっているのではないだろうか。これは,超音波検査でその場で画像・動画が見えると言うのが一枚の白黒のレントゲンより多くの情報がベッドサイドで得られるとして活用されているためであろう。さらに,人工肺サーファクタントによる治療で呼吸管理が非常に容易になったこともあって肺のレントゲンを何枚もとらなければいけない状態ではなくなったと思われる。さらに新生児領域でのレントゲン読影は新生児科医に任されており,一世代前の検査として扱われている胸・腹部レントゲンをちゃんと読影出来る医師も少なくなって来ていることも単純レントゲン撮影がおろそかになって来た原因のようにも思える。しかし,治療法が良くなっても医療機器がよくなっても単純レントゲンは今でも非常に重要であることは,緊急事態での撮影時に痛感させられる。特に回診用X線撮影装置では画像の処理に時間がかかり,撮影から読影までのタイムラグが緊急の現場ではいらいらさせられてしまうものだった。当院では,NICU を新棟に移設した2011年4 月より赤ちゃんセンターに保育器内での撮影が可能となる小型FPD を搭載した島津製作所製MobileDaRtEvolutionを導入することが出来,新生児医療でも有効であることをいくつかの症例を通してお話できればと思う。

MobileDaRt Evolution

MobileDaRt Evolution

当院の外観

当院の外観

  • MobileDaRt Evolutionは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
220ABBZX00229000 移動型デジタル式汎用X 線診断装置[回診用X 線撮影装置 MobileDaRt Evolution]
移動型アナログ式汎用X 線診断装置
  • ※本医療機器は複数の一般的名称に該当します。