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MEDICAL NOW No.79

MEDICAL NOW No.79

人工膝関節置換術後のトモシンセシスによるX線評価
-第88回日本整形外科学会学術総会ランチョンセミナー21-

佐賀大学医学部 整形外科学教室 人工関節学講座
井手 衆哉

第88回日本整形外科学会学術総会(2015年5月21日~24日)において,当社は22日に学会との共催にて,ランチョンセミナーを開催しました。小林正明先生(名古屋市立大学 大学院医学研究科 社会復帰医学講座 整形外科学分野 病院教授)を座長にお迎えし,井手衆哉先生(佐賀大学医学部 整形外科学教室 人工関節学講座 准教授)にご講演いただきました。本稿では,同ご講演内容をご紹介いただきます。

はじめに

 トモシンセシス(以下TS)の臨床応用を検索しますと,先ず目につくのは乳腺です。海外の文献は殆ど乳腺,乳癌の臨床研究で,その他には胸部で肺癌や結節性の評価,消化管,泌尿器,耳鼻科,歯科領域などが散見されますが,整形外科領域は非常に少ない状況です。一方,島津製作所(以下島津)社製のTSが300台ほど入っているそうなので日本の発表は増えており,一昨年の学会でもTSで一つのセッションができるぐらい普及してきたようです。整形外科領域で私が考えているTSの応用分野はTKA,THA,Osteotomy,骨折の骨接合およびその偽関節,脊椎のinstrumentsなど,所謂,金属implantを使用する術後評価です(Fig.1)。
 我々の施設の1症例を紹介します(Fig.2)。これはTKA術後6年で転倒された右顆上骨折です。単純X線でimplantが過伸展しているので前面の骨折線は分かりますが,後方にどのように骨折線が抜けているのかが分かりにくいところです。TSでは後方部位で骨折線が抜けています。CTでは右側の断面で後方の皮質部分の骨折がかろうじて分かります。この例は後方の骨折線が後顆の金属よりも上方にあるのでCTで分かりますが,もし更に金属に近ければアーチファクトで良く分からないと思います。

整形外科領域での臨床応用

Fig.1

  • SONIALVISION safireは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
220ABBZX00261000 据置型デジタル式汎用X線透視診断装置[X線テレビシステム SONIALVISION safire17]