X線TVシステム

MEDICAL NOW No.84

MEDICAL NOW No.84

トモシンセシスを用いたリバース型
人工肩関節置換術後のスカプラノッチの検出
-第12回日本CAOS 研究会-

大阪市立大学 整形外科学教室1,伊藤クリニック・大阪ショルダーセンター2
平川 義弘1(現,大阪社会医療センター),間中 智哉1,伊藤 陽一2,箕田 行秀1
市川 耕一1,中村 博亮1

2018年3月22日~23日に大阪にて開催された第12回日本CAOS 研究会において大阪市立大学整形外科学教室 平川義弘先生(現,大阪社会医療センター)より,当社X線テレビシステムSONIALVISION G4 のトモシンセシスに関する学術発表「トモシンセシスを用いたリバース型人工肩関節置換術後のスカプラノッチの検出」が行われました。本稿では同ご発表内容の概要をご紹介いただきます。

目的

リバース型人工肩関節置換術(以下,RSA)における合併症の一つにスカプラノッチがある。スカプラノッチは肩関節運動時に上腕骨に挿入したライナーと肩甲骨が接触し,それが繰り返されるためにライナーや肩甲骨が擦り減る合併症である。従来から報告されているスカプラノッチは上腕骨が内転する際に,肩甲骨下方と衝突し発生するものであり,肩甲骨下方に骨欠損ができるため,通常の肩関節の正面単純X線でその存在を検知する事ができる。一 方,上腕骨を内外旋する際に上腕骨に挿入したライナーと肩甲骨が前後で接触し,それが繰り返される事により,肩甲骨の前後方向の骨欠損が発生する可能性がある。しかしながら,肩甲骨の前後方向に骨欠損が発生した場合は,肩関節の正面単純X 線でその存在を検知する事は困難である。また,ベースプレートとスクリューの近傍の骨欠損の場合は,金属アーチファクトの影響を受けCTで検知できない可能性もある。
近年,骨欠損を検出する方法として断層撮影技術(トモシンセシス)の有用性が報告されている1)。トモシンセシスは断層で画像を得る事ができ,金属アーチファクトの影響も受けにくいので,単純X線やCTでは検知しにくい前後方向の骨欠損を検出できる可能性がある。
本研究の目的は,豚の肩甲骨を用いたRSAのベースプレート周囲の骨欠損の検出感度と特異度を単純X線像,CT,トモシンセシスで比較検討することである。

  • 参考文献
  • 1)Brent Mollon et al.,Impact of scapular notching on clinical outcomes after reverse total shoulder arthroplasty: an analysis of 476 shoulders. Journal of shoulder and elbow surgery.26,1253-1261.2017
  • SONIALVISIONは(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
224ABBZX00052000 据置型デジタル式汎用X線透視診断装置
据置型デジタル式汎用X線診断装置
X線平面検出器読取式デジタルラジオグラフ
二重エネルギー骨X線吸収測定装置
[X線テレビシステム SONIALVISION G4]
  • ※本医療機器は複数の一般的名称に該当します。