頭部・乳房用BresTome

全身用では得られない高精細画像を提供

検出器移動により頭部と乳房の検査に対応

高性能検出器を頭部撮像モードと乳房撮像モードに切り替えることで、頭部・乳房両方の検査が行えます。

全身用では得られない高精細画像を提供

頭部と乳房の両方の検査に最適化したSiPM（Silicon Photomultiplier）検出器を搭載したTOF（Time of Flight) PET 装置です。全身用を凌ぐ感度と空間分解能が、双方の検査でこれまでにない高精細画像を提供します。

これからの脳機能診断に大きな一歩を

PET 技術の進化は新たなステージへ

島津製作所が培ってきたPET 撮像技術が、SiPM を搭載したTOF 技術により、生まれ変わりました。全身PET では描出が困難な薬剤分布の把握を可能にし、より精度の高い診断を支援します。これからの各種脳疾患診断や研究領域で期待の高まる頭部PET 検査において、BresTome は新たな可能性を広げます。

薬剤分布を明瞭に描出

検出器モジュールSiPMと、2.1mm 角のLuを含むシンチレータ（Scintillator included Lutetium）を、光学結合してモジュール化することによりPETとしての空間分解能を高めています。

頭部FDG正常例

データご提供：近畿大学高度先端総合医療センターPET分子イメージング部 様

「痛くない検査」がさらに進化

乳がん診療での有用性を高めるTOF技術

痛くない乳がん検査を目指し開発したElmammo は、検査に伴う負担を軽減するとともに、その高精細画像から得られる情報が乳がん診療を支援しています。BresTome は、Elmammo のやさしさはそのままに、SiPM を搭載したTOF 技術により更に精度を向上し、その有用性をいっそう高めます。

痛みのない検査

乳房撮像モードでは被検者は乳房を検出器ホールにセットするだけでリラックスして検査を受けていただけます。乳房を圧迫する必要がないため、圧迫に伴う痛みがありません。

大きな開口径と耐荷重

大きな開口径の検出器ホールと、十分な耐荷重の寝台により、体格の良い被検者の検査にも対応できます。

呼吸体動の影響を少なく

うつ伏せの検査体位をとることで、呼吸に伴う体動の影響が少ない、良好な画像が得られます。

容易なポジショニング

寝台は被検者が乗り降りしやすく、かつ操作者も介助が行い易い高さです。さらに幅も広いため、被検者は左右にからだを移動しやすく、安心して左右の乳房切り替えが行えます。ポジショニングが容易に行えることで、操作者と被検者との接触を最小に抑えることができ、操作者の被ばく低減にもつながります

SiPM を採用した半導体TOF-PET

モジュール性能×独自技術が高画質を実現

本装置では、検出器モジュールSiPMと、2.1mm 角のLuを含むシンチレータを、光学結合してモジュール化することによりPETとしての空間分解能を高めています。なおかつSiPMとシンチレータとの光学結合と信号読み出しアルゴリズムを、長年培ってきた独自のPET 技術により最適化し感度を最大限に引き出すことで、これまでにない高画質を実現しました。

追加被ばくのない吸収補正方式を採用

減弱補正は、実測したEmissionデータから頭部・乳房それぞれに最適化されたアルゴリズムで算出し、定量性を確保しています。撮影位置の調整や減弱補正にCT像を用いないため、被検者の被ばくを低減します。

全身PET装置とのファントムによる画像比較

全身PET 装置と比較して、高い解像度を達成しています。これにより乳房内の微細な薬剤集積を明瞭に描出できます。（当社比）

高いスループットとコンパクトサイズを実現

検査効率向上と省スペース化を両立

頭部・乳房それぞれの撮像モードに応じ、高性能検出器が効率良く移動するスマート設計により、装置本体のコンパクト化と検査モード切り替えの迅速化を達成しました。

本体タッチパネルでスピーディーな検査準備

操作は本体上のタッチパネルモニタにて行えますので、操作室との往復は撮像開始操作の時のみで済み、スピーディーに準備が行えます。

リアルタイム・ビューワで位置確認可能

2方向の投影データをリアルタイムで簡易再構成し表示するリアルタイム・ビューワにより、撮像範囲を正確に確認することができます。

コンパクトで安定性の高い空冷検出器を採用

SiPM の性能を安定して引き出す冷却シミュレーションにより最適化した空冷機構を搭載しています。設置スペースも小さく、かつ水冷チラーのトラブル等を心配することなく、安心してご使用いただけます。

• BresTome は（株）島津製作所の商標です。