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透視・撮影可能な大視野FPD搭載システムが
消化管からVFまで幅広い検査に活躍

技師長 寺島 憲貴 先生

技師長
寺島 憲貴 先生

救急から介護まで幅広く地域医療に貢献

当院は市原市中心部に位置する214床の病院で「予防・治療・介護」をコンセプトに地域医療を提供しています。長年にわたり救急医療の確保と対策推進に貢献したとして,平成24年度「救急医療功労者厚生労働大臣表彰」も受賞しました。現在,健診棟を建築中で,これからも地域に密着した質の高い医療を提供すべく,邁進し続けます。

五井病院

検診,注腸,VFと多目的に活用

従来のI.I.-DRタイプX線TV装置の更新に伴い,画質向上や被ばく低減の面から,そして他の検査で使用できることを踏まえ,大視野FPDを搭載するFLEXAVISION F3(以降F3)を導入しました。F3は半切サイズFPDを搭載しており歪のない高画質が得られます。またパルス透視により被ばく量の大幅低減が可能となりました。さらに寝台昇降や斜入撮影ができる点は,大変有意だと思います。
現在F3で検診業務やMDL・DDL・CF・ERCP・IVHポート挿入・膀胱造影(DIP)・イレウス管造影・胃ろう造影・VF・整形分野の整復など多目的に使用しており,MDLをおよそ120件/月,CFを15件/月行っています。1台で何種類もの検査ができるというのは理想です。
検査室が狭いのですが,撮影台がコンパクトなため,内視鏡検査時に装置の移動がスムーズに行え,スタッフや医師のワークスペースも十分確保できます。

FLEXAVISION F3

限られたスペースにおいて多様な検査に活躍

広い視野で検査効率が向上

半切サイズのFPDにより,広範囲な観察が必要とされる大腸や小腸などの消化管やVF検査が容易に行えます。これまでのI.I.システムは視野も丸いため造影剤を「何処に行った」と医師と探すこともありましたが,今では十二指腸造影,小腸造影で,胃から大腸まで全てを見て造影剤を追えます。また,大視野なため情報量も多く,他に疾患があった場合も見つけることができます。

高い濃度分解能で再撮影は不要

画質面では,バリウムのハレーションや,黒潰れが格段に少なくなり,再撮影や画質のばらつきがなくなりました。これまで,胃の穹窿部が肺のエアーと重なることで起こる黒潰れが多く,何回か角度を変え工夫しながら再撮影していました。今ではそれがなくなり検査は1回で完了します。これにより検査時間の短縮だけでなく,患者さんの負担軽減や被ばく低減にもつながっています。

車椅子のままVF検査が行え満足

病棟患者さんのVF検査では,X線管球の1.5m引伸ばし機能が大変有用です。車椅子のまま検査が行え,かつ咀嚼から嚥下まで広視野でストレスなく観察でき,これはもう満足です。今まではX線管が下がりきらず患者さんのお尻の下に何か入れないと高さが足りなかったり,全部映らなかったりしていました。現在,VF検査は月に4回程度ですが,今後は確実に増えていくと思います。

便利な斜入機能やFPDタテ・ヨコ回転

注腸検査では前後の腸が重なりブラインドエリアができてしまいますが,斜入機能を使うことでこれを軽減でき,より診断能が向上します。また患者さんに動いてもらうより,斜入機能を使う方が検査時間も短縮でき,患者さんの負担も少なくなります。また,体格の大きな患者さんに対しては,FPDを回転し半切ヨコにすることで肺野全体をしっかり収めることができるようになりました。

透視・撮影対応FPDで用途が広がる

FPDで透視と撮影の両方が可能なため,透視下での一般撮影にも使用できます。例えば整復後の確認画像は,これまでX線TV側で画像調整が難しいため一般撮影装置で撮っていましたが,F3では整復後そのまま撮影を行い,見やすく画像処理を施し記録に残しています。また肩のYビュー撮影など,患者さんの体型,姿勢,症状により撮影角度が微妙に異なる場合など,低被ばくな透視下で確認してから撮影すれば1度で終わります。

パルス透視や付加フィルターで積極的に被ばく低減

被ばくに配慮しパルス撮影や付加フィルターを活用しています。現在10ppsのパルス透視を使っていますが安定した画像が得られ良いと思います。当初は動きに違和感がありましたが,すぐに慣れ,今ではパルス透視が問題になることはありません。今後は検査内容に応じて,7.5ppsも設定していこうと考えています。近頃は患者さんの被ばくに対する意識が高くなってきています。当院でも医療被ばく低減施設の認定を取得するなど,被ばく低減の取組を行いたいと考えています。

寝台昇降は患者さんのメリット大

これまでは寝台昇降機能がなく,スタッフ皆で患者さんを持ち上げていました。これはスタッフだけでなく患者さんにも負担がかかります。特に圧迫骨折されている患者さんには無理があります。今は寝台昇降によりストレッチャーからの移動もスムーズになりました。自立歩行できる患者さんは寝台を低くすることで,安全にストレスなく移動していただけます。患者さんの負担が少ないというのは大きなメリットです。CF検査時も以前は高い踏み台を置いていましたが,今は寝台を下げられ便利です。

ベッドサイドコントローラで患者さんに安心感

ベッドサイドコントローラにより患者さんの傍で案内説明しながら操作できるため,患者さんに安心感を与えます。特に医師は患者さんに付き添って寝台側で操作することが多いので有効です。CFや整復,ERCP時もそうですが,最も役立つのは注腸検査時です。注腸検査では逆傾にすることが多く,特に造影剤が流れにくい老人の場合は,中に入って一緒に検査を進める必要があります。この方がマイクで声をかけるより患者さんに伝わりやすく,技師が操作室と行き来しなくて済むため,撮影タイミングを逃すことなく検査時間の短縮も図れます。

検診用途で2台を増設,さらに多くの検査に活用

F3は画質や使い勝手も良いので,現在建築中の健診棟にも2台を導入予定です。FPDで画質が向上し,被ばくも低減できることによる受診者の利益は大きいと思います。何よりベッドサイドコントローラで受診者の傍で案内しながら操作が可能であり,敬遠されがちな胃部検診を安心感のあるやさしい検査にできると思います。
これまで胃部検診も含めたすべての検査をF3,1台でこなしており,検査を制限せざるを得ない状況でしたが,今後はさらに多くの検査に活用できると思います。

健診棟

地域の予防医療を担うべく建築中の
健診棟にはF3,2台が稼働予定

先生の一言
透視と撮影が可能な可搬型のFPD を搭載しているので,検査内容,検査部位に応じて活用できる装置です。FPD を天板上に置いて四肢・手指等の単純撮影ができるので,特に1 台で一般撮影も透視も行いたい施設や,当院のように一般撮影装置が1 台しかない施設のバックアップとしても使用できます。
  • FLEXAVISION は(株)島津製作所の商標です。
製造販売認証番号
218ABBZX00202000 据置型デジタル式汎用X線透視診断装置 [X線テレビシステム FLEXAVISION]
据置型デジタル式汎用X線診断装置
据置型アナログ式汎用X線診断装置
  • ※本医療機器は複数の一般的名称に該当します。